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2026年5月30日
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2025-26 SEASON REVIEW — B1 #1
S+

長崎ヴェルカ

4713得失点差 +11.5得点 91.2 / 失点 79.7

初年度で頂点へ — Bリーグ史に刻まれた革命

CS初出場にして初優勝。得点91.2・得失点差+11.5はリーグ断トツ1位で、攻守ともに他クラブを圧倒した。スティール9.5もリーグ1位で、高速トランジションと守備強度が共存する長崎スタイルが完成した証明だ。

SEASON STATS — リーグ平均との比較
OFFENSE
得点91.2
平均 81.3
FG%47.9%
平均 44.8%
3P%37.3%
平均 33.5%
リバウンド36.2
平均 37.4
アシスト23.2
平均 20.8
DEFENSE / MANAGEMENT
失点(低いほど良)79.7
平均 81.3
スティール9.5
平均 6.9
ブロック2.5
平均 2.5
ターンオーバー(低いほど良)12.8
平均 12.6
01

シーズン総括

2025-26シーズン、長崎ヴェルカはBリーグ史に前例のない軌跡を描いた。CS初出場にして初優勝という偉業は、単なるラッキーパンチではなく、47勝13敗・得失点差+11.5というリーグ圧倒的1位の数字によって裏付けられた正真正銘の強さの結果だ。モーディ・マオールヘッドコーチが3年かけて構築したシステムが今季ついに完成形を迎え、イ ヒョンジュン・スタンリー・ジョンソン・馬場雄大という三本柱がそれぞれ最高のパフォーマンスを発揮した。レギュラーシーズンでは唯一の40勝超えを達成し、CS準決勝で宇都宮を破り、ファイナルでは琉球を3年ぶりに下した。Bリーグ設立10周年のメモリアルシーズンに、最も劇的なストーリーを書いたのが長崎ヴェルカだった。リーグMVP(ニュービル)こそ他クラブに譲ったが、チャンピオンシップMVP(イ ヒョンジュン)・最優秀HC(マオール)・ベストDF(馬場)・ベスト5×2名という4冠を独占し、個人表彰でも長崎の時代の到来を示した。

02

オフェンス分析

得点91.2はリーグ2位のレバンガ北海道(88.3)を約3点上回る断然のリーグ1位で、1試合あたり10点近くリーグ平均(81.3)を上回る超攻撃型チームだ。その原動力はFG47.9%(リーグ4位)と3P37.3%(リーグ2位)という高いシュート精度に加え、アシスト23.2(リーグ2位)という連携の高さにある。特筆すべきはスティール9.5(リーグ1位)から生まれるトランジションオフェンスで、相手のターンオーバーを強制し素早い攻撃に転換する流れが得点源として大きく機能している。イ ヒョンジュンの47.9%という異次元の3P成功率は、相手ディフェンスを外に引き出し、スタンリー・ジョンソン・馬場雄大らのドライブコースを生む連鎖効果をもたらしている。ジョンソンの22.8得点という個人スコアも、単なる得点取得ではなく3.9アシストを伴うプレーメイク能力があってこそで、ボールをシェアしながら高スコアを実現するシステムの完成度を示す。平均91.2得点を60試合維持したスタミナは、チームデプスの深さと選手管理の卓越さを証明するものでもある。

03

ディフェンス分析

長崎の守備を語る上で最重要指標はスティール9.5(リーグ1位)だ。リーグ平均6.9を大きく上回るこの数字は、積極的なボール追求姿勢と高いアンティシペーション能力を示している。馬場雄大のベストディフェンダー受賞(1.7スティール・0.5ブロック)は個人の守備貢献を象徴するが、チームとしての組織的ディフェンスこそが失点79.7(リーグ6位)を実現した本質だ。得点91.2という超攻撃型チームが同時に失点79.7という良好な守備指標を維持できた理由は、「攻撃的守備」——スティールからのトランジションという哲学にある。受け身に守るのではなく、奪いに行く守備が相手の攻撃リズムを崩す。ブロック2.5はリーグ平均並みで、高さによる守備というよりは機動力と反射神経に依拠した守備スタイルだ。イ ヒョンジュンの全体的な守備貢献(+12.0のプラスマイナス)も、オフェンスだけでなく守備側での貢献度の高さを示している。来季Bプレミアで外国籍4名が同時出場できる環境になっても、この攻撃的守備哲学を維持できるかが連覇の鍵となる。

04

チーム効率とボール管理

ターンオーバー12.8はリーグ平均(12.6)とほぼ同水準で、高いスコアリングペースを維持しながらボール管理も適切に行っていた。1試合91得点という超高得点を実現しながらターンオーバーをリーグ平均に抑えていることは、スピードとコントロールを両立していることを意味する。得失点差+11.5は他クラブと比較しても突出した数字で、2位の群馬(+10.2)に1.3点差をつけてリーグトップだ。60試合通じてこの数字を維持したということは、毎試合安定して11点以上の差をつけて勝つことが長崎のデフォルト状態であったことを示す。イ ヒョンジュンの+12.0というプラスマイナスはチームトップで、コート上での貢献度が数字に表れている。スタンリー・ジョンソン(+10.1)・馬場雄大(+9.9)も高いプラスマイナスを記録し、主要選手が全員チームの勝利に直接貢献した均衡の取れたロスターだった。FG47.9%は高精度シューティングを示し、無駄なシュートを減らし質の高いシュートセレクションがチーム全体に徹底されていた証拠だ。

05

Bプレミアへの展望

Bプレミア初年度(2026-27)を迎える長崎ヴェルカは、連覇を目指す絶対的本命として位置づけられる。今オフの複数年契約戦略は中核選手の確保を最優先し、チームの継続性を維持する意図が明確だ。外国籍オンザコートフリー(最大4名同時出場)という新ルールは、スタンリー・ジョンソンとイ ヒョンジュンら優秀な外国籍選手を複数有する長崎に有利に働く可能性がある。ただし8億円のハードキャップという制約は、高給選手複数を抱える長崎にとっても無視できない課題だ。スター条項(1名は1.5億円計上)を最大活用しながら、限られた予算内でロスターの質を維持する編成力が問われる。モーディ・マオールHCの続投も確認されており、システムの継続性も保たれる。唯一の懸念は「優勝後の慢心」というメンタル面だが、チャンピオンに対して各クラブが必死に対策を講じるBプレミア初年度は、長崎にとって真の実力が問われる年になる。スカウティングや戦術対策が充実する中で、マオールがどんな新機軸を打ち出すかが連覇への鍵だ。

STRENGTHS
得点91.2(リーグ1位)
スティール9.5(リーグ1位)
得失点差+11.5(リーグ1位)
3P37.3%(リーグ2位)
ベスト5×2名・4冠の選手層
WEAKNESS

ターンオーバー12.8はリーグ平均水準で改善余地あり

KEY PLAYERS
イ ヒョンジュンスタンリー・ジョンソン馬場雄大
OUTLOOK — Bプレミアへ向けて

Bプレミア初年度でリーグ連覇を目指す最有力候補。複数年契約で中核を固め、外国籍枠拡大も有利に働く。ハードキャップ管理とスカウティング対策への対応が課題。

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