LAB/RESEARCH/LICENSE 2026
ライセンスB.革新クラブ経営B.PREMIER2026.10.21

B.ONEに正面から入ったクラブが、3から8になった

2026年10月のライセンス判定。3つのカテゴリーと、2年先を見る審査

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SUMMARYこの記事のポイント
  • 012027-28のB.ONEは26クラブ。基準を正面から満たした8クラブと、仮入会の18クラブに分かれる
  • 02去年(2026-27ぶん)は直接3・仮入会22の25クラブだった。クラブ数はほぼ同じで、入り方の内訳が入れ替わった
  • 03仮入会は1,500名・2.5億円(1期)。B.ONE本体は2,000名・4億円(いずれも2期連続)。入口が2つある
  • 04B.NEXTは3クラブ。今季も4クラブで、新しく減ったわけではない
  • 05審査は同じ季の話をしていない。今回の判定はB.PREMIERが2028-29、B.ONEとB.NEXTが2027-28ぶん
  • 06富山グラウジーズは売上12.8億円で12億円の条件を超えているが、平均入場者数2,501名が3,000名に届かない。制裁金1,500万円を科したうえでの交付
  • 07大阪エヴェッサは10月28日の臨時理事会で継続審議。人数と売上では基準を満たしており、発表に理由の記載はない
  • 08⚠️ 審査は平均入場者数・売上高・ホームアリーナの3つ。この記事が図にできるのは前の2つだけ

10月20日、リーグがクラブライセンスの判定を発表した。 2027-28のB.ONEは26クラブ。 去年は25クラブだったので、数はほとんど変わっていない。

変わったのは内訳だ。 基準を正面から満たして入ったクラブが3から8へ増え、 低いほうの入口である「仮入会」が22から18へ減った。

カテゴリーそのものは今季すでに動いていて、B.NEXTも今季から3〜4クラブしかない。新しく仕切りが引かれたわけではない。動いたのは入り方だけだった。

競技成績では上がれない。入口は審査だけになった

2026-27シーズンから、B1・B2・B3という呼び方は無くなった。 いまはB.PREMIER・B.ONE・B.NEXTの3つで、勝敗による昇格と降格は廃止されている。上のカテゴリーに入るには、リーグの審査を通るしかない。

2026-27PREMIER 26 ONE 25 NEXT 4 — 3カテゴリーの初年度
2027-28ONE 26 NEXT 3 — B.PREMIER は2028-29ぶんを判定
2028-29PREMIER 25 — 大阪エヴェッサは継続審議

B.NEXTは今季も4クラブで、来季が3クラブ。今回の判定で急に小さくなったわけではない。いちばん下のカテゴリーは、最初からこの大きさで始まっている。

B.ONEには入口が2つある

審査の軸は3つ。平均入場者数・売上高・ホームアリーナ。 B.ONEだけ、この3つを測る入口が2通り用意されている。

交付ライセンス平均入場者数売上高対象
2028-29 B.PREMIER(継続資格認定)4,000名かつ9億円、または3,000名かつ12億円2025-26シーズン/2025年度
2027-28 B.ONE2,000名以上(2期連続)4億円以上(2期連続)2024-25・2025-26シーズン/2024・2025年度
2027-28 B.ONE 仮入会(B.NEXT保有クラブ)1,500名以上2.5億円以上2025-26シーズン/2025年度
2027-28 B.NEXT基準なし1億円以上(2期連続)2024・2025年度

本体の基準は2,000名と4億円で、どちらも2期連続が要る。 仮入会は1,500名と2.5億円で、1期ぶんでいい。 B.NEXTのライセンスを持っているクラブだけが、この低いほうを使える。 つまり仮入会は、B.NEXTからB.ONEへ移るための踏み台として置かれている。

正面から入ったクラブが3から8に、仮入会が22から18になった

図1B.ONEの入り方の内訳(2026-27 と 2027-28)

棒の長さがB.ONEのクラブ数。 濃いほうが本体の基準を満たして入ったクラブ、薄いほうが仮入会。全体の長さはほぼ変わらず、境目だけが右へ動いていることを見てほしい。

2026-27322計252027-28818計26基準を満たして交付仮入会(B.NEXT保有クラブ)
指標クラブ数 — B.ONEへの参入が決まったクラブ。「基準を満たして交付」はB.ONEライセンスの直接交付、「仮入会」はB.NEXTライセンスの交付を受けたうえでB.ONE仮入会基準を満たしたもの
対象2026-27シーズンぶん(2025年判定)と 2027-28シーズンぶん(2026年判定)
備考
  • 2027-28の「基準を満たして交付」8クラブには、提出遅延への制裁付きで交付されたベルテックス静岡を含む
  • 同じクラブが2年とも仮入会とは限らない。クラブ単位の移動はここでは追っていない

クラブ数は25から26で、ほとんど動いていない。 動いたのは境目のほうで、正面から入ったクラブが5クラブ増えた。 踏み台を使わずに済むクラブが、1年で倍以上になっている。

この読み方をするには、審査がいつの数字を見ているかを押さえておく必要がある。

審査は、同じ季の話をしていない

10月20日の1回の発表で、2つの違う季のライセンスが決まっている。B.PREMIERは2028-29ぶん、B.ONEとB.NEXTは2027-28ぶん。 2季先と1季先で、ずれている。

2026年10月20日の判定が決めたもの
B.PREMIER2028-29シーズン2025-26シーズン/2025年度の数字
B.ONE・B.NEXT2027-28シーズン同上(仮入会は1期、本体は2期連続)

理由は発表に書かれていない。ただ、基準を見れば見当はつく。 B.PREMIERだけ「B.PREMIER仕様アリーナの進捗が8割以上」という条件がある。 建物は1年では建たない。2季先に判定を置けば、クラブは工事の途中で結果を知ることができる。

⚠️ ここは見立てになる。発表にこの説明は無い。 確かなのは、ずれているという事実と、B.PREMIERにだけアリーナの進捗条件が付いていることまで。

片方だけ届かない、という形

B.PREMIERの継続条件は2通りで、4,000名かつ9億円、 または3,000名かつ12億円。 人数と売上の両方が同時に要る。

図2B.PREMIERの26クラブと、継続の条件(2025-26シーズン/2025年度)

横が1試合あたりの平均来場者数、縦が売上高。 階段の線が継続の条件で、線より右上にいれば人数と売上の条件を満たす。 左下の角にある1クラブが、人数側で届いていない。

0102030402,0004,0006,0008,00010,0004,000名かつ9億円3,000名かつ12億円琉球名古屋D大阪京都富山A東京 92.4億千葉J 59億1試合あたりの平均来場者数(名)売上高(億円)
指標平均来場者数 — リーグ戦のホーム試合の1試合あたり。売上高 — クラブ決算の営業収入(2025年度)
対象2025-26シーズン/2025年度
備考
  • ⚠️ 審査はこの2つだけではない。ホームアリーナの進捗も条件に入っていて、それはこの図に描けない。線より右上にいることと、ライセンスが交付されることは同じではない
  • 来場者数はこちらの集計。2024-25でリーグの発表値と照合し、21クラブ中20クラブが完全一致した。今回発表された富山の2,501名もこちらの集計と一致する
  • 売上高はクラブ決算の営業収入で、アリーナ事業を同じ法人で行っているクラブはその分を含む。クラブ間で水準を並べるときはこの違いがある
  • 縦軸は100億円で切っている。この範囲に全26クラブが入る

線の左下にいるのが富山グラウジーズ。 売上12.8億円は12億円の条件を超えているが、 平均来場者数2,501名が3,000名に届かない。売上側だけが満たされている形になる。リーグは制裁金1,500万円を科したうえで、ライセンスの継続保有を認めた。

来場者数は、売上と違って席の数に縛られる。 富山は入場料の記事で見たとおり、 10季のあいだ来場者はほぼ横ばいのまま、1人あたりで入場料を伸ばしてきたクラブだ。売上で伸ばす道と、人数の条件は、別々に効いてくる。

大阪エヴェッサは10月28日の臨時理事会で継続審議になった。 人数3,954名・売上23.6億円で、 この2つでは条件を満たしている。 ⚠️ 発表に理由の記載は無いので、ここから先は分からない。

筆者の見立て — 仮入会は、畳むために作られた入口だ

ここからは見立てになる。 仮入会は一時的な入口として設計されていると考えている。 B.NEXTのライセンスを持つクラブだけが使えて、期間も1期ぶんでいい。 恒久的な区分なら、こういう作りにはならない。

今回の3→8は、その読みと向きが合う。 踏み台から降りたクラブが出てきた、という形だ。 この先も同じ向きに動くなら、仮入会の数は減り続けて、いずれ区分そのものが要らなくなる。

⚠️ 2回ぶんの数字しかない。3から8は増えたが、 2点を結んだだけで傾きは決まらない。来年もう1点取れたときに、初めて線が引ける。

確かめられていないこと

  • ⚠️ ホームアリーナの条件を扱っていない。審査は人数・売上・アリーナの3つで、この記事が図にできるのは前の2つだけ。図の線より右上にいることと、ライセンスが交付されることは同じではない
  • ⚠️ 仮入会の18クラブについて、こちらの集計では4クラブが1,500名に届かない。発表に特例の記載は無いので、数え方の範囲が違うのだと考えている。B1相当のクラブでは発表値と完全に一致するので、B3相当のクラブの数値は本文に出していない
  • 同じクラブが2年とも仮入会だったのかを追っていない。3→8は数の話で、どのクラブが移ったかは別に確かめる必要がある
  • 審査が2季先・1季先に分かれている理由は、発表に書かれていない。アリーナの工期という読みは見立て
  • 大阪エヴェッサの継続審議の理由は発表に無い
  • 平均入場者数はこちらの集計。2024-25 でリーグの発表値と照合し、B1 21クラブ中20クラブが完全一致した(残り1つは −111)。今回発表の富山 2,501名も一致する
  • ⚠️ B3 相当のクラブでは、こちらの集計がリーグの発表値と合わない。仮入会の基準1,500名に4クラブが届かないように見えるが、発表に特例の記載は無い。数え方の範囲が違うと考えられるので、その数値は本文に出していない
  • 売上高は B.LEAGUE「クラブ決算概要」2025年度(2025-26シーズン)。アリーナ要件は数値化できないので、この記事では扱っていない
  • 審査は平均入場者数・売上高・ホームアリーナの3つで行われる。2つだけを見た図は、審査そのものではない

次の発表で、どこを見るか

持ち帰れる見方を1つに絞る。クラブ数ではなく、入り方の内訳を見ること。B.ONEが26クラブ、という数字は来年もたぶん似た数になる。 動くのは「8」のほうだ。

そして、発表を見たらどの季のライセンスの話かを先に確かめる。同じ1枚にB.PREMIERの2季先とB.ONEの1季先が並んでいる。 ここを取り違えると、2年分ずれた話になる。

来場者数と入場料の関係は 別の記事、 席の条件そのものは 「席の壁」、 クラブごとの数字は 財務データ にある。

出典:B.LEAGUE「2026年10月 B.LEAGUEクラブライセンス判定結果」(2026-10-20)/同(2025-10-30)/ B.LEAGUE「クラブ決算概要」2025年度/来場者数は B.LEAGUE 公式の試合記録を本サイトで集計。